[政策]世界は脱原発へ
世界は少しずつ脱原発に動き始めています。 変えよう!世界
【世界】
2011年4月4日から4月14日まで、国際原子力機関(IAEA)の本部があるウィーンで、原子力安全条約(加盟72カ国)第5回再検討会議が開催されている。
各国からは、本来の議題から離れ、福島第一原発で低濃度の放射性物質を含む汚染水を放出した問題で懸念が表明されるなど、日本に注がれる厳しい視線を浮き彫りにしている。(読売)
【ドイツ】
もともと脱原発路線で自国の原発をできるだけ長く使おうという政策になっていたドイツは、福島第一原発の状況を見て、さらに見直しを行うと発表。(FAZ.NET)
・すべての原発が最新の安全基準に達しているかどうかの確認を各州大臣に要請。
・脱原発期限の延長に関して3ヶ月で抜本的な見直し
・使用年数が最も長い7基を稼動停止(うち2基は現在停止中)
3月28日追記
27日に行われた2つのドイツ州議会選で、一貫して脱原発を訴えてきた緑の党が大躍進、脱原発政策がさらに推進されると考えられる。(脱原発に動き始めたドイツ)
p class="MsoNormal"> 3月30日追記
ドイツ連立与党の自由民主党(FDP)は、福島第一原発の事故を受けて、稼働停止させた原発7基を完全閉鎖することを表明。27日の州議会選で与党が大敗したことから、政策を急転換した。(産経)
4月22日追記
メルケル首相は、できるだけ早く原発を廃止して自然エネルギーに移行する方針を発表。
原発の稼働延長を柱とした自らの政策を転換した。(東京)
【スイス】
スイス環境省が発表(ブルームバーグ)
・新しい原子炉をつくるのを停止
・改修計画も中止してすでにある施設の安全確認を行う
「安全性と国民の健康が最優先だ(ロイトハルト環境相)」
4月27日追記
スイス経済相が発表(ロイター)
・原発の新規建設は不可能
・代替エネルギーに向かう路線が必要
【タイ】
ステープ副首相が、原子力発電所導入計画の断念を表明(NECOS (Thailand))
・出力1000メガワットの原発2基の事業化計画を中止
・原発建設 候補地では住民による反対運動が起きていた
「国民を危険にさらしたくない(ステープ副首相)」
アピシット首相は、原発の代替案の検討を指示(日経)
【中国】
温家宝総理が、原発建設計画の審査・承認を一時停止を表明(CNN)
・全原子力施設の安全検査
・原子力発電所の建設計画を一時停止、承認も凍結
中国電力企業連合会は、2020年の原発発電容量の目標を引き下げ、原発の建設ペースを遅らせるべきだと主張。(ロイター)
【ベネズエラ】
チャベス大統領は原発建設計画の事前調査の中止と
代替エネルギーの開発や確保を指示。(共同)
「日本の原発の大事故は、世界の核エネルギー開発計画を大きく変えるに違いない(チャベス大統領)」
【メキシコ】
新たな原発建設計画を保留し、今後のエネルギー政策を再検討する方針(エネルギー当局者)(共同)
【オーストラリア】
ギラード首相がオーストラリアに原発は不要と表明(AFP)
・「原発は不要。オーストラリアに原子力産業を作る考えはない」
・「風力、地熱、潮力などの自然エネルギーが豊富にあるオーストラリアに原発は不適切」
・日本の状況についてギラード首相は「かなり恐ろしい」と述べた上で、オーストラリアの大半の人びとは原発の是非などではなく、地震と津波、原発事故の三重苦に見舞われた日本の人たちを心配していると述べた。
【フィンランド】
ハロネン大統領が発表(ブルームバーグ)
・「原子力は一時的なエネルギー源とみなし、自然エネルギーの活用を目標にすべき」
・「長期的には原子力から脱却すべきだ」
【アメリカ】
スリーマイル島原発事故により、アメリカ原発業界は凍結状態となり、新たな原発の建設許可は30年間認められなかった。カリフォルニア州の原発は地震の高危険区域にあり、福島第一原発の状況を見て、アメリカ国内の原発の建築、運用の規制強化の動きが出てきている。(読売)
テキサス州では、原発増設計画が延期か中止となる可能性が出てきている。(共同)
4月20日追記
テキサス州では電力会社が原発増設計画からの撤退を発表し、計画は中止となった。(NHK)
【イタリア】
イタリア政府が発表(共同)
・原発再開の候補地選定などの議論を1年間凍結
・原発の建設場所の決定を今後2年間行わないことを決定
4月20日追記
・原発の新規計画を無期限で凍結する方針を発表(NHK)
【イスラエル】
ネタニヤフ首相は、同国初の原子力発電所を建設する計画の中止を決定したことを国営電力会社に伝えた。(共同)
【韓国】
韓国教育科学技術省が発表(ブルームバーグ)
・国内の原子炉21基すべてに対して検査する
・検査により問題が見つかれば、該当の原子炉は安全が確認できるまで停止する
【オーストリア】
1978年の国民投票で、当時完成したばかりの国内で初めての原発の操業が見送られ、1999年には原発の新規建設を禁止する憲法を制定した。
福島第一原発の事故を受けて、ファイマン首相は、今後も原発に頼らないエネルギー政策を推進すると表明。(NHK)