地球は今

【地球は今…】地球温暖化は今

2013年9月、国連IPCC(気候変動に関する政府間パネル)が第5次報告書を発表した。11月にはポーランドで温暖化防止会議COP19が開催され、これからの世界での温暖化対策について話し合われた。世界の動きをまとめる。  (事務局 渡辺裕文)


【国連IPCC第5次評価報告書では】

第4次評価報告書(2007年)より深刻さの認識が進み、直ちに対策を取る必要性が示されている。
●地球温暖化は疑う余地がない。
 ・19世紀末から世界平均で0.85℃上昇。
・最近30年の「10年平均気温」は、1850年以降のどの10年間よりも高温。
・巨大台風、熱波、寒波、集中豪雨など、極端な気象現象や気候変化が増加。
 ●地球温暖化の原因は、人間活動であることは疑う余地がない。
●将来予測
・今世紀末における世界平均地上気温の変化は最大6.4℃⇒4.8℃。
 ※計算方法の変更で数値は下がったが、危機認識はむしろ高まった。
・世界平均海面水位の上昇は最大59センチ⇒97センチ。
・極端な高温、極端な降水がより強く、より頻発する可能性が高い。
・温暖化ガスを大幅に削減し続けることが必要。
・もし、温暖化ガスの排出がゼロになっても、気候変動、異常気象は何世紀も続く。

【地球温暖化対策に必要なこと】
・気温が2℃以上上昇すると世界の気候が激変する可能性が大
・それを避けるには、2015年以降CO2の排出を減少させ、400ppm以下に抑える必要がある
・しかし、すでに2013年5月400ppmを突破したため、今度も気温上昇が止まらず
2℃以内に抑えることは不可能になった

【温暖化防止会議COP19】
2013年11月11日から22日まで世界195カ国の代表が集まり、ポーランドで温暖化防止会議COP19が開催された。
【2020年以降の削減目標】
・最大の目標は、法的拘束力のある2020年以降の温暖化ガス削減目標を世界の国々が決めることであったが、「地球温暖化は先進国が排出してきた温暖化ガスである」という歴史的責任を求める途上国と、先進国の対立の溝が埋まらなかった。
・2020年以降の温室効果ガス削減目標を各国が自主的に決め、2015年3月までに国連に提出することになったが、これは法的拘束力が無く効果は少ない。

【フィリピン代表スピーチ】
今世紀最大の巨大台風30号で大きな被害を受けたフィリピン代表は、現実になっている地球温暖化の影響や自国で災害救助を行っている人たちの思いをスピーチし、会議中「断食」を行った。(トピックス参照)
 ※フィリピン代表のスピーチに共感し、途上国で現実になっている被害を憂い、会議中、「断食」を行う人たちは100人以上いた。

【日本の削減目標】
日本政府は、民主党時代の世界的公約「1990年比25%削減」を撤回し、2020年までの削減目標「2005年比3.8%減」を発表。これは1990年比の3.1%増になることから、イギリス政府の「深く失望した」というコメントをはじめ、EUや島嶼国、国連温暖化防止条約事務局などからも厳しい批判を浴びた。
※世界の「大きな削減目標を」という流れに対し、日本が「増加目標」を提案したため、会議の削減機運を台無しにし、2020年以降の削減目標が決められない可能性も出てきたと言われている。

【温暖化対策として私たちにできること】
日本の削減目標「2005年比3.8%減」は、「アベノミクスを成功させるために電力が増える。原発を稼働しないと火力発電が増える」という前提から出ている。
しかし、これ以上の電力消費が必要だろうか?
日本政府が、世界中から批判を浴びるような発表をしたことには、経済成長路線の自民党政権を復権させた私たち国民に責任がある。
私たちが、節電、省エネをすることは、いわば毎日できる投票であり、毎日できる意思表示なのだ。
政府がいかにアベノミクスを標榜しようと、私たち国民は省エネ、節電、節水、節ガスを心がけよう。