イスラエル問題(2023.10.19)
イスラエルとハマスの衝突をめぐっては、国連安保理に議長国のブラジルが
▽ハマスによる攻撃や誘拐を非難し人質の解放を求める一方で
▽人道支援のための戦闘の一時的な停止や
▽イスラエルがガザ地区北部の住民に出した退避通告を撤回するよう求める決議案を、提出していました。
採決は18日午前、日本時間の18日夜に行われ、理事国15か国のうち
▽日本やフランスなど12か国が賛成し
▽ロシアとイギリスが棄権しましたが
▽常任理事国のアメリカが拒否権を行使し、決議案は否決されました。
アメリカのトーマスグリーンフィールド国連大使は「決議案にはイスラエルの自衛権が言及されておらず失望している」と述べた上で、バイデン大統領によるイスラエル訪問などの外交努力の成果を待つべきだと主張しました。
これに対してロシアのネベンジャ国連大使は「われわれはアメリカの偽善とダブルスタンダードを目の当たりにした。アメリカは解決策を見つけることを望んでいなかった」と述べ、アメリカを強く非難しました。
このほか各国からも、決議案が否決されたことに相次いで遺憾の意が表明されました。
安保理でアメリカが拒否権を行使したのは、およそ3年ぶりで、アメリカのイスラエルを擁護する姿勢が改めて浮き彫りになりました。